2018. 1.20(土) 中島 崇「日々の機微」 OUT of PLACE
にて対話型鑑賞会を行いました。
最初に、約15枚のアートカードを使って「タイトルをつけよう!」ゲーム。
3331内のギャラリーで今現在展示されている作品のカードを見ながら
タイトルを考えたあと、どの作品にそのタイトルをつけたのか?
みんなで当てっこをしました。
頷けるタイトル、意外に思えたタイトルもあり、着目している点
作品を通じて思い起こされる記憶、出てくる言葉も十人十色。
感じることは本当に人それぞれなんですね。
アートカードゲームの後は、光によっても見え方が変わる
中島崇さんのインスタレーション作品をじっくりと、
近づいたり遠のいたり、上から下から、色々な角度から鑑賞。
「みなさん、中島さんの作品からどんなことを感じますか?」
○ 上の方が高低差があって波に見える。
○ 冷たい感じがする。
○ 温風(エアコン)にあたっているところが、溶けてしまいそう。
○ 下の部分が樹氷・霜柱みたいで、ザッザッザと音が聞こえてくる。
○(霜柱の意見を聞いて)小人になって上を歩いてる気持ちになった。
○ 張りつめた感じ、緊張感がある。
○ ギリギリなところまで引っ張っているみたい。
○ 奥行きのあるレイヤーから、とても透明感を感じる。
○ 上に行けるところまで行って噴水のように落ちてくる感じがする。
(上が1点だけで留められているから)
○ 飛行機のように、みんな一斉に上へと伸び上がっていて、
それぞれ頂点まで達して、これから落ちてくるように感じる。
次に、作品に使われている素材"ストレッチフィルム"について、
「触れたら一体どんな感じがするか?」
みんなで擬音語をつかって、想像した音も共有してみました。
想像を膨らませたところで、今回は特別に!
同じストレッチフィルム小作品を実際に手で触れ鑑賞しました。
素材を、より感じられるようにアイマスクをつけて鑑賞を行いました。
キュッキュッと音がしたり、幅の違いを手で感じたり。
「意外と、湿ってる」 「意外と、ベタベタしてない」などなど。
"視覚情報なし" ならではの感想が出ました。
その後、改めて全体鑑賞。
触れたあとでは、一体どんな変化があったでしょうか?
○ 最初は寄せ付けない感じがあったけれど、親近感が湧いてきた。
○ 全身、裸になってピタッとくっついてみたくなった。
○ 冷たい感じがしていたのが、温かい感じに変わった。
鑑賞会の最後には、
アーティストの中島崇さん本人がサプライズでご登場!
作品についてお話し頂きました。
ストレッチフィルムそのものも、ご持参いただき、
引っ張ったり、紐状にしたり、手に巻いて見たり。
ご参加頂いた方の感想→
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「1つの作品でも人によりとらえ方が全然違うなーと」
「注目する所が人それぞれ違って、おもしろいなぁと思いました。
他の意見を聞いて作品も見え方が変わってきて不思議でした。」
「さまざまな言葉を共有するだけで、
こんなにも充実した幸せな時間になるのだとおどろき満足です。
正直、満足感を得られたのは意外でした。」
「いろんな人がいるんだなぁと
いろんな考えがあるんだなぁと思いました。
1人だと何も思わない事も、多くの人が集まれば、
考えるきっかけになると思いました。」
「個々人で、相当に感想が異なることに気づかされました。
同時に他者の意見を共有、理解するツール
としてアートはとても便利だなと。」
「自分では思いもよらない見方にふれ、
そして、その視点で見てみると
又 違うものが湧きあがり
豊かさかとても広がり面白かったです。」
「みなさんで話すことでいろいろな物に見えて
「私もそう思う」と思えたり感じるという感覚が、
言葉が1つ投げ込まれるだけで、
空から土の中をのぞける体験ができた。」
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